2006年04月07日号

春の野山の贈りもの


春の山菜は繊維質たっぷりで、その苦味には新陳代謝を活発にし、冬になまった体の働きを目覚めさせる効果が…。季節の食べ物で体調を整えてきた先人の知恵。春には旬のものをたくさん食べましょう。




フキノトウ・フキ
フキノトウ   雪溶けとともに顔を出すフキノトウは、つぼみのうちに採って水にさらし、縦に切って天ぷらに。さっとゆでてアクを弱め、汁の実や、細かく刻んでみそにあえるフキみそ(生のままスリ鉢でみそとミリン、砂糖少々とすり合わせても良い)、酢の物にしてもほろ苦い独特の風味が楽しめる。この苦味には健胃整腸の薬理効果があるが、熱に弱いので調理はサラリと。

フキ   北海道のフキはほとんどがアキタブキ(エゾブキ)。若いうちは皮をむいたりゆでたりしなくても調理できる。特に青いフキはアクが少なく柔らかい。皮は生のままの方がむきやすいが、アクで指先が真っ黒になる。皮付きのまま塩ゆでや塩づけにする場合は、根元を少しだけむいておくと、後でそこから簡単にむける。しょう油で伽羅色(きゃらいろ=濃い茶色)になるまで煮しめるキャラブキをはじめ、甘辛煮、炒め煮ほか料理はいろいろ。フキの葉もつくだ煮に。


ツクシ
ツクシ   あまりにも身近にあるため見過ごされがちだが、魅力ある”山菜“の1つ。子供が取って来たのを、しっかり洗って料理してあげれば、きっとうれしい春の思い出。


   道端など排気ガスや廃油に汚染されていない野原や、農薬のかかっていない場所を選んで摘む。ツクシの旬は胞子が飛ぶ前。頭の部分(果穂)がまだ少し青っぽいものを選ぶ。料理の前の下ごしらえは、茎の袴(はかま)をむき取り、洗って3cm位に切り、頭は若いものはそのまま、古いのは切り捨てる。生から使って、天プラ、薄味の炒めもの。汁の実やすき焼きなどにもいい。


   小塩でサッとゆでて…。甘酢漬けは、きれいなピンクで美味。少し濃い目に砂糖と醤油で煮ておいて、つくだ煮、卵とじ、混ぜご飯…などいろいろな料理に使う。


行者ニンニク
行者ニンニク   にんにく、ネギ、らっきょうなどの仲間で、ヒトビロともいう。スズランと似ているが、にんにくのような匂いがするので分かる。根を傷つけたり掘ってしまうと次の年に生えなくなるので、根本をナイフでやさしく切り取って。


   「硫化アリル」という物質が含まれ、ビタミンB1の吸収を高めたり、新陳代謝を活発にし、血液中の脂質を減らす働きや血液のかたまりを溶かす働きも。
 生のまま天ぷらにしたり、さっと湯がいておひたし、酢味噌あえ、醤油漬けなどにする。ニラと同じように卵とじにしてもおいしい。


山ワサビ
山わさび   日本料理に欠かせない味の引き立て役。若い茎葉と花はさっと湯に通して、おひたしやゴマあえなどに。根はすりおろし、しょう油をかけてあつあつのご飯にのせたり、刺身の薬味に。すりおろすときは、おろし器に直角に当て、円を描く要領で力をこめておろす。


ミツバ
ミツバ   あざやかな若葉色。本来の香りと、さわやかなエグ味のある野生のミツバが、4月中旬~下旬には、湿り気のある、身近な野や空き地にも結構生え出す。


   若い葉を摘んで(根まで取らないように気を付ける)、生では汁の実にしたり、吸い物や茶わん蒸しに添えたり、かき揚げ風の天ぷらや、鍋、すき焼きなどに。塩少々でゆでて、おひたしやゴマあえ、マヨネーズあえなどに…。


コゴミ
コゴミ   アクがないので生のまま調理する。ゴマあえ、マヨネーズあえ、クルミあえ、ピーナッツあえなどの和え物や、花カツオのおひたし、酢のものなど、好みのままに使える。


ウド
ウド   香り、えぐ味、苦みが絶妙に調和する味。生みそを持って行けば、採りたての皮をむいてみそを付け、山の味の醍醐味(だいごみ)を味わうことができる。


   前の年の白い枯れ茎(ほだ木=中は空洞)を見つけて、その根元を探す。少し茶色の枯れ茎はイタドリなどのもので、よく見間違える。


   若芽と若い葉を採り、生はみそで食べても、天ぷらやフライ、煮つけ、汁の実、塩少々でゆでて酢みそあえ、ゴマみそあえ、白あえなど。


   とりわけ、若芽や葉の天ぷらは絶妙。茎の白い部分は生のままサラダなどに。ゆでて酢みそあえもおいしい。柔らかい皮はキンピラにもできる。


   かぜのひきはじめにうどの絞り汁
   生薬として漢方で使われるなどさまざまな薬効が。昔から、かぜのひきはじめには、体が温まる絞り汁を飲むとよいといわれている。


   ぽかぽか温まるうどの薬湯
>   うどはお風呂に入れても体を温めてくれる。細かく刻んで布袋に詰めたものをお湯に入れて、薬湯として使う。自然のおだやかな薬効が楽しめ、日本に昔から伝わっている薬湯のひとつ。


イタドリ
イタドリ   地方によって食べるところと、見向きもしないところの差が大きいのが、このイタドリ(スイカンポ)。山形や新潟では八百屋にも並ぶほどだという。本州北部と北海道には大型で柔らかい感じのオオイタドリが増える。これにはごく微量のシュウ酸が含まれるが、加熱し、大量に食べ続けない限りは心配ないという。


   太く柔らかい新芽を鎌などで摘み、塩少々で良くゆでて水にさらしてから、酢の物、ゴマあえ、酢みそあえ、からしあえ、マヨネーズあえ、天ぷら、炒めものなどに。酸味のある山菜は酢の物に良く合う。若い葉は天ぷら。塩漬けにもする。

和えものいろいろ
● 納豆あえ ●
   納豆をボールに移し、ミリンとしょう油でのばし、これに山菜をあえこむ。お好みで生卵や長ネギ、ショウガや少量のニンニクをすりおろしたものを、加えてあえても。
● 白あえ ●
   豆腐の水気をよくきり、すり鉢でよくすりおろし、塩と砂糖と、まえもってミリンか酒を加えて作っておいたダシ汁を加えて、よく混ぜ合わせる。水気を切り、包丁を入れた山菜(かたくしぼる)をあえこむ。
● クルミとピーナッツ ●
   クルミまたはピーナッツをすりおろし、しょう油または塩と砂糖を加え、酒少々でのばす。
   豆腐を加える場合は、豆腐1丁に対し、クルミは7個くらい、ピーナッツで片手のひらに軽く1杯くらい。同じ要領でよくのばし、水気を切った山菜をあえこむ。
   なお、これらのあえもの料理のたれ汁にホワイトリカー少量を加えるとうま味とこくが出るという。
● おろしあえ ●
   深めの器にダイコンをすりおろし、しょう油か塩で味つける。好みで少量の砂糖や酢、あるいはホワイトリカーを加えてもよいという。これにかたくしぼった山菜をあえこむ。
● からしあえ ●
   洋がらし、粒がらしどちらでもよい(粒がらしはゴマ程度の炒り加減で炒り、軽くすりつぶす)。からしにしょう油とミリン少々を加えてのばし、かたくしぼった山菜をあえこむ。

写真協力:
「さっぽろからこんにちわ(http://www2k.biglobe.ne.jp/~hideko/)」
「さっぽろ山菜塾(http://sapporosansai.hp.infoseek.co.jp/)」


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